『APIデザイン・パターン』読んだ
割引セール時に2,393円で購入しました(Amazon)。REST APIについては遠い昔に『RESTful Webサービス』(Amazon)を読んでいたので多少理解していましたが、API設計パターンについて体系的に学んだことがなかったため、良い機会だと思い読んでみました。
API設計の概論的な内容となっています。公開API実装を前提として、様々な場面ごとに必要となる基本的なAPIパターンの紹介と、設計時・実装時の考慮事項について説明されています。
APIインターフェースをTypeScriptで抽象的に表現している点も特徴的で、実装よりも概念的な理解に重点を置いた構成かなと思います。
読む前は「この場合はこの理由でこうすべき」というような明確な指針を期待していましたが、多くの箇所で「トレードオフがある」「正解はない」と記述されており、やはりAPI設計に安直な正解はないようです。
翻訳本という点では、脱字や助詞の誤用、分かりにくい訳文などが散見され、校正面で改善の余地があると感じました。
これからAPI設計を学びたい人が、今後遭遇するであろうシーンとそのときに必要となるAPIについて一通りイメージを掴むには良い本だと思います。
一方で、一般的・基本的なパターンをすでに知っている人には冗長に感じられる部分が多いかもしれません。私自身、もう少し高度なデザインパターンを期待して購入したため、やや物足りなさを感じました。